朝鮮を含む帝国日本の思潮を総合的に描く。自己否定する主体という視点から、哲学・文芸批評・文学を読み解き、ポストコロニアリズムの理解からもれた日本・朝鮮の思想的関係を問う。 朝鮮を含む帝国日本の思想を、政治的文脈ではなく、哲学、文芸批評、文学から読み解き、自己否定する主体という視点から明らかにする
郭旻錫1990年ソウル生まれ。2023年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都大学人間・環境学研究科講師。専門は、東アジア哲学。主な論文「朴鍾鴻「ウリ」の哲学における民族的自己認識――三木哲学受容を一つの軸として」(『求真』第28号、2023年)、「帝国の不安、植民地の現実――一九三〇年代帝国日本における不安言説の越境について」(『比較文明』第38号、2022年)、「植民地朝鮮と田辺元――朴鍾鴻との比較を中心に」(『危機の時代と田辺哲学』法政大学出版局、2022年)、「田辺元の「種の論理」における帝国日本の民族的自己認識」(『哲学』第73号、2022年)など。